財団法人対日貿易投資交流促進協会
業務部次長 木村 誠

台湾では、多くのIT・電子・自動車部品関連企業が集積し、中国やアジア各国への進出を進めているが、最近では、日本企業とのビジネス・アライアンスも盛んで、立地先としての日本市場への関心が急速に高まっている。ミプロでは、この機会を捉えて、(財)交流協会、(財)台日經濟貿易發展基金會、台灣對日商務企業聯誼會と共催で、わが国地域へ台湾の先進的なIT・電子・自動車部品関連企業を誘致するため、去る10月2日、台北市内において企業誘致セミナーを開催した。本セミナーには、日本の地方自治体6県・市が台湾企業誘致のプレゼンを行うとともに、参加企業との個別商談を行った。当日は、日本への企業進出に関心を有するIT・電子・自動車部品関連企業が参加し、台湾の大手メディアである「経済日報」「工商時報」が取材にくるなど、盛況であった。

「台灣企業進駐日本市場説明會」と題した台湾企業誘致セミナーは、台灣對日商務企業聯誼會の陳会長、交流協会台北事務所舟町副代表の挨拶のあと、ミプロの宮崎理事長が「対日投資促進と外資系企業の支援」について、東京大学経済学研究科の天野准教授が「台湾企業の対日投資成功事例と日台企業のアライアンス」について、それぞれ基調講演を行った。先ず、ミプロの宮崎理事長は、対日直接投資残高が名目GDP比で2%台と先進諸国のなかで最低の水準にあること、しかもこうした外国からの投資の8割近くが関東・甲信越などの首都圏に集中していること、このため、対日直接投資の総量を増やすと同時に、日本の地域への投資を進めていくことが日本としての喫緊の課題であるなどを強調した。他方、東大の天野准教授は、外資の生産性が日本企業の生産性を上回っているとの実証研究から、外資を受け入れることで日本全体の生産性が上昇することで外資受け入れへの熱意が高まっていること、会社法の改正により合併の交付対価がキャッシュから、株式へと選択肢が広がっているなど制度面の改善も進んでいること、等、外国企業が日本に進出する環境が好転していることを指摘し、あわせて日台のビジネス・アライアンスにつき先進的な事例を紹介した。

日本の地方自治体からは、宮城県、石川県、兵庫県、沖縄県、北九州市、福岡市の6団体がそれぞれ地域の立地環境、企業誘致策についてプレゼンを行った。あわせて、PWCグループである税理法人みらいコンサルティングの小嶋・東アジアビジネス室長が「日本での企業設立にあたっての法務・税務制度」を詳細に解説した。
今回台北でのセミナーに参加した地方自治体一行は、翌日には南港ソフトウェアサイエンスパークを訪問し、台湾経済部傘下のデジタルコンテンツ学院、資訊工業策進会、台湾デザイン・センターのほか、UNIXのソフトウェアをてがける百資科技股イ分有限公司などの関係者と面談した。