mipro(ミプロ)一般財団法人対日貿易投資交流促進協会

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小口輸入に関するQ&A-食品

スリランカから紅茶、ココナッツウォーターを輸入販売

Q56.
スリランカから、紅茶、ココナッツウォーターの輸入販売を考えています。以下の点について教えてください。
1.取得すべきライセンス(許認可)
2.手続き、関係省庁、関係法令
3.輸入通関に要する時間及びおおよその費用、関税(主に申請費用及び関税)
4.ココナッツウォーターについて、商品として輸入する場合とココナッツを輸入して日本でジュースにする場合の違い
5.特に注意する点

1.取得すべきライセンス(許認可)

紅茶、ココナッツウォーターを輸入販売するにあたって、販売業の許認可は必要ありません。ただし、2021年6月より、原則すべての食品等事業者に「HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理が義務づけられるようになりました。これにより「許可営業」と「届出不要の営業」に該当しない営業については、保健所への食品関係営業届出が義務づけられています。
詳細は、下記 厚生労働省ウェブサイトをご参照の上、営業所を所管する保健所にご確認ください。
ミプロ発行資料「2023 食品輸入の手引き」も参考になさってください。

2.手続き、関係省庁、関係法令

紅茶、ココナッツウォーターの輸入に際しては、いずれも食品衛生法の規制を受けます。
また、紅茶をバルクで輸入する場合や加工状態などによっては、植物検疫の対象となる場合もあり、この場合、輸出国政府機関発行の植物検疫証明書が必要となります(なお、製茶され、個包装された紅茶は植物検疫の対象とはなりません)。

輸入時には、「食品等輸入届出書」に製造工程表、原材料表等を添付の上、厚生労働省検疫所に提出し、審査・検査を受けます。
茶類には、使用してはいけない添加物や残留農薬の基準等が定められていますので、注意が必要です。下記の厚生労働省ウェブサイトをご参照ください。

一方、ココナッツウォーターには、食品衛生法の「清涼飲料水の規格基準」が適用され、成分規格、製造基準、保存基準が定められています。
下記の厚生労働省ウェブサイト「食品別の規格基準」をご参照ください。

輸入手続きの流れについては、下記 厚生労働省ウェブサイト「食品衛生法に基づく輸入手続きについて」をご参照ください。

なお、紅茶の輸入手続き等の詳細については、ミプロ発行資料「商品別輸入販売法規ガイド~食品~」1.茶類 及び「2023 食品輸入の手引き」も参考になさってください。下記より無料でダウンロードしていただけます。

3.輸入通関に要する時間及びおおよその費用、関税(主に申請費用及び関税)

費用および時間

輸入届出の際に費用はかかりません。ただし、検査が必要になった場合などは、検査費用がかかります。通関に要する時間についてはご利用予定のフォワーダーに、検査費用については、下記の登録検査機関に直接ご確認ください。

関税

紅茶は、HS番号0902.30-010に該当します。
東京税関 税関相談官室に確認しましたところ、スリランカは、2023年4月現在、特恵受益国となっていますが、この関税番号には特恵税率が設定されていないため、WTO協定税率の12%が適用されるとの回答を得ました。

しかし、紅茶の関税番号は、0902.40にも該当するものがあり、輸入なさろうとしているものが、どちらに該当するのかは、直接税関相談官室にご確認ください。
一方、ココナッツウォーターは、砂糖等を加えていないものであれば、HS番号2009.89.990に該当し、こちらにも特恵税率が設定されていないため、WTO協定税率の9.6%になるとのことです。

4.ココナッツウォーターについて、商品として輸入する場合とココナッツを輸入して日本でジュースにする場合の違い

ココナッツを生鮮で輸入する場合、植物防疫法の規制を受けます。輸出国政府機関発行の植物検疫証明書を取得の上、輸入通関時に植物検疫を受けなければなりません。下記 JETRO貿易投資相談Q&A 及び 植物防疫所よくあるご質問(輸入編)をご参照ください。
(商品化したものを輸入する場合は、2の通りです。)

5.特に注意する点

注意点等については、上記の回答の通りです。特に生鮮果実を輸入するのは、腐敗や重量がかさむ等の輸送や保管上の問題もあり、難しいと思われます。

参考:

※ミプロ発行資料について
下記リンクをクリックすると資料ページに移動します。[OPEN+]ボタンを押し、当該資料をお探しください。

(更新日:2023年6月11日)

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