mipro(ミプロ)一般財団法人対日貿易投資交流促進協会

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小口輸入に関するQ&A-貿易実務編

通関業者を通さずに通関する際の手続き

Q28.
通関業社を通さずに自社にて輸入通関をしたいと考えています。必要な書類や手続きの流れについて教えてください。

1. あらかじめ取引先(輸出者=シッパー)から次の書類を送ってもらいます。
(1) 商品送り状(Commercial Invoice)、および梱包が複数に分かれる場合は、梱包証明書(Packing List)。
(2) 運送状(空輸の場合はAWB=AirWayBill … 航空会社が輸出者から荷物を引き取る際に発行し、輸入者用のオリジナルは荷物とともに空輸されます。
(3) 保険をかけている場合は保険証券(Insurance Policy)。
(4) 運賃明細書 … AWBに運賃が記載されている場合もあります。関税の計算に必要です。
(5) そのほか、輸入法規制のかかる商品がある場合はそれらの輸入手続きに必要な書類(たとえば食品衛生法に関する原材料リストなど)
また、国内の諸機関で取得した許可・承認書、検査書等がある場合はこれを準備しておきます。輸入商品のカタログや過去に輸入通関したときの書類があれば、参考資料となるでしょう。

2. 貨物が日本に到着すると、航空会社から到着案内(Arrival Notice)がFAX等で送られます。到着案内には航空会社の窓口の場所や連絡先が記載されているはずですので、その事務所に到着案内を持参し、AWB、D/O(デリバリーオーダー・荷渡指図書)等の輸送関係書類を受取ります。このD/Oは、最後に荷物を引き取るときに必要となる書類です。荷物がどこの倉庫に入っているのか、場所を訊いて確認しておきましょう。

3. 次に税関に出向きます。窓口の場所は事前に税関に問い合わせておきましょう。
税関ではまず輸入申告書を作成し、必要書類(Invoice、AWB、保険証券等)とともに税関の窓口に提出し、審査を受けます。申告書の書き方等は税関の窓口でも教えてくれますが、予め下記の税関ウェブサイトにて確認しておくとよいでしょう。

審査は荷物の開封検査が必要とされる場合もあり、必ずしもその日のうちに終了するわけではありません。特に初めての申告の際は書類審査や荷物検査が慎重に行われる場合がありますので、注意が必要です。
また、品目により検査・許可等が必要と判断された場合は、通関(輸入申告)前に別途手続きが必要となり、さらなる日数を要しますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

4. 審査・検査終了後、税関から関税・消費税が提示され、支払いをします。
支払い窓口は税関の中にありますので、予め関税・消費税額を見積もって準備しておけば、その場で払い込むこともできます。
納税後、領収書を受け取り、税関に提示すると輸入申告書に「輸入許可」の印が押されます。この輸入許可書とD/Oを持って荷物が保管されている倉庫に出向きます。倉庫で書類を提示し、保管料を支払い、搬出許可書をもらい、荷物を引き取ります。
以上が一般的な流れとなっています。
実際には、航空会社や税関の窓口によって上記と若干異なる部分があると思われますので、持参すべきものや場所などについて、それぞれの段階で航空会社や税関に詳細を確認しながら行ってください。
ミプロ発行資料「小口輸入の通関手続き」も参考になさってください。

参考:

※ミプロ発行資料について
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(更新日:2018年1月31日)

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